IPO チエル(3933)の初値予想です。教育講義支援事業のチエルですが、実はIPO的には人気の情報・通信業です。その理由は、「学校教育ICT市場に特化し、子供たちの可能性のある未来のために、『教育』と『ICT』をつなぐイノベーターとして貢献してまいる」ことをビジョンとしている、システム屋さんだからです。

 

 

戦略が上手いですよね。友人が大学の職員なのですが、結構インフラ関係は一般企業と比べて考え方が遅れていると嘆いていました。システムではないですよ、職員がいわゆるITを使いこなせていないという事です。そうなるとおのずと便利なシステムを自前ではなく、外部から取り入れざるを得なくなりますからね。

 

 

そういうところに教育支援として、システム導入しませんかと売り込むのが、チエルのビジネスです。

 

 

それも幅広く、講義を支援する「講義支援分野」から学生・生徒が活用するデジタル教材の配信を行う「教材提供クラウドサービス分野」、更には、図書館等の講義教室外における学習も含めて側面から支援する「運用管理システム分野」です。

 

 

 

何よりチエルの儲けのポイントは、教務支援機能を中心としたシステムを自社で企画開発している所です。こんなことしていたら、教務支援に関するノウハウ・技術力が蓄積できるに決まっています。現に学校教育現場のニーズに対応した製品で特許を取得しています。

 

 

講義ビジネス支援事業としての未来は明るそうですが、チエルの業績はそれほど拡大していません。大局的には、やや右肩上がりの売上ですが、利益は横ばい状態が続いています。

 

 

さて恒例になりました、オファリングレシオですが、(公募数+売出数)÷ 発行済株式総数 なので、(140,000+317,000)÷1,800,000=0.25

 

 

チエル(3933)のオファリングレシオは約25%になりますので、標準より少しだけ低い印象を受けました。

 

 

 

それでも、今のところは単独上場ですし、仮に3月18日6社同時のIPOで初値がつかず、チエルの上場日まで延長したとしても、あまり心配はしておりません。市場吸収金額から公募割れの可能性は限りなく低いからです。後はどれだけ、初値がつくかですが、初値予想は1,320円、期待できるIPOです。

 

 

 



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